勤務先の顧客情報を不正に取得し流出させたとして、京都府警は13日、アルバイト羽木本直慶容疑者(37)=福岡市東区=と会社役員吉田凌基容疑者(27)=同市南区=を不正競争防止法違反容疑で逮捕した。2人は容疑を認めている。
 羽木本容疑者の逮捕容疑は、昨年12月5日と22日、勤務先の不動産賃貸会社「ジェイ・エス・ビー」(京都)の営業所(福岡市博多区)で、同僚から入手したID・パスワードを使い、営業秘密である顧客情報計約27万件を不正に取得した上、今年1月に計約3万件を吉田容疑者らに開示した疑い。吉田容疑者は、うち1025件について、不正取得されたものと知りつつ、SNSを通じて知人に開示した疑い。
 府警は羽木本容疑者から情報を受け取ったもう1人についても調べを進めている。
 府警によると、吉田容疑者は仕入れた個人情報などを転売するいわゆる「名簿屋」で、顧客情報の販売先を探していた羽木本容疑者と知り合ったという。
 顧客情報には、クレジットカード情報などはなかったが、氏名や電話番号などが含まれていた。吉田容疑者から情報を受け取った知人が営業活動に使い、ジェイ・エス・ビーに問い合わせがあったことから発覚。羽木本容疑者は今年2月に同社を懲戒解雇された。 

(ニュース提供元:時事通信社)