東・西日本では活発な梅雨前線による大雨が1日昼ごろに峠を越えたが、午後も山口県などで局地的に激しい雨が降った。気象庁は6月30日から記録的な大雨となった九州や山口県を中心に、引き続き土砂災害に警戒するよう呼び掛けた。
 山口県警などによると、山口市で1日朝、水路に沈んでいた車から60代の男性を救助したが、その場で死亡が確認された。同県美祢市のJR美祢線では厚狭川に架かる橋が流された。同線は30日から大雨で運転を見合わせており、人的被害はなかった。大分県由布市では土砂崩れがあり、住宅1棟が巻き込まれた。住人の70代男性と連絡が取れなくなっているという。
 山口県では30日深夜から1日未明にかけて猛烈な雨が降り、午前1時に発達した雨雲が連なる線状降水帯が発生したと発表された。山陽小野田市では河川が氾濫し、5段階の警戒レベルで最も高い「緊急安全確保」が一時、一部地域に発令された。
 山口市では1日午前10時40分までの24時間雨量が観測史上最多の289ミリを記録した。由布市の湯布院では午前6時40分までの24時間雨量が7月の観測史上最多の385ミリとなった。
 梅雨前線は2日から3日にかけても九州に停滞するが、前線の東側は太平洋沖に延びる見込み。2日午後6時までの24時間予想雨量は多い所で、九州南部100ミリ、近畿90ミリ、関東甲信と東海80ミリ。 
〔写真説明〕大雨の影響で、JR美祢線の橋が流された現場=1日、山口県美祢市(JR西日本提供)
〔写真説明〕大分県由布市湯布院町で発生した土砂崩れ(大分県提供)

(ニュース提供元:時事通信社)