ウクライナのゼレンスキー大統領は4日夜のビデオ演説で、ロシア占領下の南部ザポロジエ原発で「ロシア軍が爆発物に似た物体を電源施設の屋根に設置したとの情報がある」と語った。6月初旬に南部ヘルソン州で起きた水力発電所のダム決壊では、国際社会が「テロ攻撃に時宜を得た大規模な対応をしなかった」として、「ロシアによる新たな邪悪行為を助長しかねない」と警告した。
 ゼレンスキー氏は、ロシアが爆発によってウクライナ側からの攻撃に見せかけようとしている可能性があるとした上で、「(ロシアの行為を止めるのは)世界全体の責任だ。放射性物質の影響は全ての人々に及ぶ」と強調した。一方、AFP通信によると、ロシア国営原子力企業ロスアトムの関係者は、国営テレビで「5日の夜に、ウクライナが原発攻撃を試みるとの情報を得た」と主張した。 

(ニュース提供元:時事通信社)