九州北部や中国地方西部では9日も梅雨前線の影響で断続的に大雨となり、近畿や東海でも雨が強まる所があった。前線は対馬海峡から東北地方南部に延び、11日にかけて停滞するとみられ、日本海側を中心に大雨の恐れがある。気象庁は土砂災害や低地の浸水、河川の氾濫に警戒するよう呼び掛けた。
 福岡県久留米市では1時間雨量が9日午前9時55分ごろまでに65ミリ、島根県大田市では午前10時までに62.5ミリ、広島市安佐北区では午後1時すぎまでに55.5ミリを観測した。松江市や島根県出雲市、佐賀県鳥栖市、大分県日田市では午後5時までの48時間雨量が200ミリを超えた。9日夕には島根、広島、山口、大分各県の一部に土砂災害警戒情報が出され、各地で避難指示が発令された。
 東・西日本では大気の不安定な状態が続き、突風や落雷にも注意が必要という。
 山口県警周南署によると、周南市下上の富田川で9日午後4時15分ごろ、近隣住民から「人が流されている」と110番があった。県警と消防が捜したが発見できず、10日朝に捜索を再開する。
 10日午後6時までの24時間予想雨量は多い所で、九州北部200ミリ、東海と北陸、中国100ミリ、関東甲信80ミリ、東北と近畿、四国60ミリ。
 その後、11日午後6時までの同雨量は、関東甲信と北陸、近畿、中国、九州北部50~100ミリ。 

(ニュース提供元:時事通信社)