子どもがかかりやすい夏風邪の一種「ヘルパンギーナ」の流行が広がり、25都道府県で警報レベルになったことが11日、国立感染症研究所が公表した速報値(2日時点)で分かった。患者数は過去10年で最多の状態が続いている。新型コロナウイルス対策で感染者が減り、子どもの免疫が低下したことが要因とみられる。
 ヘルパンギーナは飛沫(ひまつ)や接触により感染する。発熱や喉の粘膜にできる水ぶくれが主な症状で、喉の痛みから飲食を嫌がる場合は脱水症状に注意が必要とされる。
 感染研によると、2日までの1週間に全国約3000の小児科から報告された患者数は前週比2184人増の2万360人。1定点医療機関当たりは6.48人だった。
 定点当たりの患者数を都道府県別にみると、最多は宮城(15.85人)で、三重(12.38人)、鹿児島(11人)、群馬(10.06人)が続いた。国が定める警報レベルの「6人」を超えたのは4県を含む25都道府県だった。 
〔写真説明〕国立感染症研究所(戸山庁舎)=東京都新宿区

(ニュース提供元:時事通信社)