厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は4日、2021年度に年金、医療、介護などに充てられた社会保障給付費が前年度比4.9%増の138兆7433億円だったと発表した。高齢化の進展に加え、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うワクチン接種の費用などが膨らみ、過去最高を更新した。
 社会保障給付費は、社会保険料や税金を財源として年金や医療などに充てられた費用の総額。病院の窓口で支払う自己負担は含まない。
 21年度の内訳を見ると、最も大きかったのは「年金」で0.3%増の55兆8151億円だった。「医療」は11.0%増の47兆4205億円で、1978年度以来の高い伸び率となった。介護や子育てなど「福祉その他」は4.9%増の35兆5076億円。コロナ禍で実施された18歳以下の子どもへの10万円相当の給付などが押し上げた。 

(ニュース提供元:時事通信社)