台風６号は９日午前、鹿児島県・薩摩半島の西方沖を北上した。１０日朝に対馬海峡に進んだ後、朝鮮半島に上陸する見込み。九州と奄美、四国では大荒れになり、気象庁は大雨による土砂災害や低地の浸水、河川の増水のほか、暴風、高波に厳重に警戒するよう呼び掛けた。
　鹿児島県の種子島・屋久島地方では、９日午前１０時２０分に発達した雨雲が連なる線状降水帯が発生したとの情報が発表された。線状降水帯は奄美では９日の日中まで、九州北部では１０日午前まで発生する可能性がある。
　鹿児島県十島村では５段階の警戒レベルで最も高い緊急安全確保が発令され、鹿児島市や宮崎市など多くの市町村で避難指示が続いた。近畿や東海でも大雨になる所があり、警戒が必要という。
　鹿児島県枕崎市では９日午前５時１０分すぎに最大瞬間風速４１．８メートルを観測。同県屋久島町では午前８時４５分ごろまでの１時間に５４ミリの雨が降った。宮崎県美郷町では午前１１時までの２４時間雨量が３６４．５ミリに上った。
　６号は９日午前１１時、枕崎市の西南西約１２０キロの海上を時速１０キロで北北西へ進んだ。中心気圧は９７５ヘクトパスカル、最大風速３０メートル、最大瞬間風速４０メートル。半径１５０キロ以内が風速２５メートル以上の暴風域、北側４４０キロ以内と南側３９０キロ以内が風速１５メートル以上の強風域。
　９日に予想される最大瞬間風速は、九州北部・南部４０メートル、奄美と四国３５メートル。波の高さは九州北部・南部と四国７メートル、奄美６メートル。
　１０日正午までの２４時間予想雨量は多い所で、九州北部・南部と四国３００ミリ、近畿と東海２００ミリ、奄美と中国１５０ミリ。その後、１１日正午までの同雨量は、四国１００～２００ミリ、九州北部・南部と中国、近畿、東海５０～１００ミリ。　
〔写真説明〕台風６号の影響で、激しい風が吹く鹿児島市内＝９日午前

（ニュース提供元：時事通信社）