強い台風7号は13日午後、八丈島から南へ離れた海上を北西へ進んだ。15日に紀伊半島付近に上陸し、日本海側へ縦断する見込み。東海や近畿では猛烈な風が吹き、関東甲信と四国を含めて非常に激しい雨が降ると予想される。気象庁は暴風のほか、大雨による土砂災害や低地の浸水、河川の氾濫に厳重に警戒するよう呼び掛けた。
 関東や伊豆諸島から四国にかけての沿岸では大しけとなり、高潮が起きる恐れもある。
 気象庁の立原秀一主任予報官は記者団に対し、「台風の動きが遅く、影響が長引いて、総雨量が平年の8月雨量を上回る恐れがある」と説明。国土交通省の尾松智・河川保全企画室長は「海や川に近づかないでほしい。鉄道の計画運休や道路の通行規制を念頭にスケジュールを見直し、停電や断水も視野に入れて準備してほしい」と話した。
 15日午後6時までの24時間予想雨量は多い所で、東海400~600ミリ、近畿300~400ミリ、関東甲信と四国200~300ミリ、北陸と中国100~200ミリ。その後、16日午後6時までの同雨量は、東海300~400ミリ、関東甲信と北陸100~200ミリ、近畿100~150ミリ。
 14日に予想される最大瞬間風速は、東海40メートル、近畿と四国35メートル、伊豆諸島30メートル。波の高さは伊豆諸島と東海、近畿8メートル、四国7メートル、関東6メートル。
 7号は13日午後6時、八丈島の南南西約320キロの海上を時速15キロで北西へ進んだ。中心気圧は965ヘクトパスカル、最大風速40メートル、最大瞬間風速55メートル。半径110キロ以内が風速25メートル以上の暴風域、東側330キロ以内と西側220キロ以内が風速15メートル以上の強風域。 
〔写真説明〕台風7号について説明する気象庁の立原秀一主任予報官(左)と国土交通省の尾松智・河川保全企画室長=13日午後、東京都港区の気象庁

(ニュース提供元:時事通信社)