【ソウル時事】北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は、朝鮮人民軍海軍艦艇の戦略巡航ミサイル発射訓練を視察した。朝鮮中央通信が２１日、報じた。米韓両軍は同日、定例の合同軍事演習「乙支フリーダムシールド（自由の盾）」を開始。ミサイル発射は、演習に対抗する狙いとみられる。
　同通信によると、正恩氏は日本海艦隊の近衛第２水上艦戦隊を視察。海上警戒態勢に入る警備艦に乗り込んで搭載兵器の状態などを確認し、「不意の状況に対処できるよう、常時戦闘動員態勢を維持していることを高く評価した」という。さらに、戦略巡航ミサイルの発射訓練に立ち会った。
　正恩氏は「訓練や戦争準備の観点から戦闘訓練強化の熱風を起こすべきだ」と語り、軍事活動の活発化を指示した。同通信は、艦艇から発射されたミサイルが目標に命中し、実戦環境での攻撃能力が示されたと伝えている。視察の日付は不明。
　正恩氏は「有事に敵の戦争への意志をくじく海軍の重要な使命と任務」に言及。２０２１年１月の党大会で決めた国防力強化の方針に基づき、攻撃能力の高い艦艇の建造と、艦上や水中の兵器システム開発など海軍の現代化を加速すると強調した。　
〔写真説明〕朝鮮人民軍海軍艦艇の戦略巡航ミサイル発射訓練を視察する北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記＝撮影日時・場所不明（朝鮮中央通信が２１日報道）（朝鮮通信・時事）
〔写真説明〕朝鮮人民軍の日本海艦隊近衛第２水上艦戦隊を視察する金正恩朝鮮労働党総書記＝撮影日時・場所不明（朝鮮中央通信が２１日報道）（朝鮮通信・時事）

（ニュース提供元：時事通信社）