【ソウル時事】朝鮮中央通信は3日、北朝鮮が2日未明に「長距離戦略巡航ミサイル」2発の発射訓練を行ったと報じた。米韓空軍が8月31日と9月1日に黄海で行った「実射撃訓練」に対抗したもので、戦術核攻撃を想定しているという。
 同通信によると、朝鮮労働党中央軍事委員会が命令を下し、北朝鮮軍の戦略巡航ミサイル運用部隊が訓練を実施。2発は、平壌北方の清川江河口から黄海に向けて発射された。核弾頭を模した試験用弾頭を装着し、8の字状の軌道に沿って1500キロを約2時間かけて飛行。目標とする島の上空で空中爆発し、任務を正確に遂行したとしている。
 中央軍事委は「戦争抑止力の圧倒的な行使をもって、米国と『大韓民国』の軍部に対し、大きな脅威が迫った現実をより明確に認識させる」と強調。朝鮮中央通信は、8月31日までの米韓合同軍事演習に続き「実射撃訓練」が行われたことについて、「情勢を緊張させ、(北朝鮮との)軍事的対決の企てをより露骨に示した」と批判した。 

(ニュース提供元:時事通信社)