【ロンドン時事】ロシア極東でロ朝首脳会談が行われた13日も、ウクライナではドローンによるロシア軍の攻撃が続いた。ロイター通信によると、ロシア軍は同日早朝、ウクライナ南部オデッサ州の港湾都市イズマイルなどでドローン攻撃を実行。港のインフラ施設が被害を受け、負傷者も出た。
 ウクライナ空軍などによれば、攻撃は4時間半に及び、飛来したイラン製ドローン44機のうち32機をウクライナの防空システムが撃墜。火災が発生し7人が負傷、建物が損傷した。
 一方、ウクライナ軍の情報機関は13日、ロシア占領下の南部クリミア半島でロシア黒海艦隊が拠点とする軍港都市セバストポリを攻撃したと発表した。ロシアの大型揚陸艦と潜水艦に被害が出たという。
 ウクライナ軍は「攻撃方法についてはコメントしない」としている。ロシア側の説明では、ウクライナ軍が巡航ミサイル10発をセバストポリの造船所に向けて発射。ロシア軍が大半を撃墜したものの、補修中の船2隻が損傷し、火災で24人が負傷した。ロシア支配地域に対してウクライナが行った攻撃としては最大級の規模だったという見方がある。
 英スカイニューズは13日、西側当局筋などの情報を基に、クリミアへの攻撃でウクライナ軍が使用したミサイルは英国が供与した長距離巡航ミサイル「ストームシャドー」だったと報じた。ストームシャドーは射程250キロ以上で、ウクライナ軍の戦闘機から発射が可能。 
〔写真説明〕13日、ロシアのドローン攻撃を受けたウクライナ南部オデッサ州で、燃えたトラック(ウクライナ当局提供)(AFP時事)
〔写真説明〕13日、ロシア占領下の南部クリミア半島の都市セバストポリで、ミサイル攻撃を受けたとみられる造船所から立ち上る煙(ロイター時事)
〔写真説明〕13日、ロシアのドローン攻撃を受けたウクライナ南部オデッサ州で、炎上するトラック(ウクライナ当局提供)(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)