農林水産省は29日、2023年産米について、最も品質の良い1等米の比率が8月末時点で68.9%と、22年産米の前年同時期並みだったと発表した。ただ、記録的な猛暑を背景に、東北や北陸、北関東などで9月以降、高温障害により米粒が白く濁る「白未熟粒」が発生。1等米比率は最終的に8割前後に上昇するのが通例だが、今年は格付け低下で比率が低迷する可能性が指摘されている。
 同省の規定では、玄米の形質などを基準に、コメを1~3等米と規格外に分類している。白未熟粒は形質に影響し、格付け低下につながる。宮下一郎農水相は29日の閣議後記者会見で、「高温耐性品種への転換や対策技術の導入をしっかり支援していくことが重要だ」と語った。 

(ニュース提供元:時事通信社)