【サンパウロ時事】南米の晩冬から初春に相当する今年8~9月に、一部地域で最高気温が40度を超えるなど「季節外れの熱波」に見舞われたのは、人為的な要因による気候変動が影響したためだと結論付けた報告書が10日に公表された。報告書は「将来の地球温暖化で、こうした状況がさらに一般的になり、一層の気温上昇をもたらす」と警告した。
 公表したのは、異常気象に関する研究グループの「WWA」。今回の熱波を分析したところ、太平洋赤道域東部(南米沖)の海面水温が平年を上回るエルニーニョ現象が直接与えた効果は小さいと判断した。一方、気候変動によって気温が最大4.3度押し上げられたとし、異常な熱波が起きる可能性が「少なくとも100倍」になったと指摘した。
 研究グループは、ブラジル、アルゼンチン、パラグアイ、ボリビアの状況を分析した。ブラジルの北部や中部では9月、最高気温が40度を突破した。 

(ニュース提供元:時事通信社)