2023/10/12
防災・危機管理ニュース
【ロンドン時事】世界最大の保険市場を運営する英ロイズ・オブ・ロンドン(ロイズ保険組合)は11日、気候変動に伴う異常気象により、今後5年間に世界で生じる経済的損失が総額5兆ドル(約745兆円)に上る可能性があるとの推計を発表した。穀倉地帯が被害を受け食料不足が深刻化すれば、各国は社会混乱に見舞われかねないと警告した。
異常気象の深刻度を3段階に分けて107カ国への影響を分析した。その結果、国内総生産(GDP)でみた世界の経済的損失は深刻度が最も低いシナリオで3兆ドル、最も高いシナリオでは6倍近い17兆6000億ドルとなった。
異常気象が特定の地域に集中した場合、損失は中国本土や香港などの「大中華圏」が4兆5800億ドル、アジア太平洋が4兆5100億ドル、欧州が3兆4600億ドル、北米が2兆4600億ドルとなった。
ロイズは「異常気象や気候関連リスクによる世界の経済的損失のうち、現在保険でカバーされているのはその3分の1にすぎない」と指摘した。分析には英ケンブリッジ大の研究所も協力した。
(ニュース提供元:時事通信社)
- keyword
- 気候変動
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年4月23日配信アーカイブ】
【4月23日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:南海トラフ地震臨時情報を想定した訓練手法
2024/04/23
-
-
-
2023年防災・BCP・リスクマネジメント事例集【永久保存版】
リスク対策.comは、PDF媒体「月刊BCPリーダーズ」2023年1月号~12月号に掲載した企業事例記事を抜粋し、テーマ別にまとめました。合計16社の取り組みを読むことができます。さまざまな業種・規模の企業事例は、防災・BCP、リスクマネジメントの実践イメージをつかむうえで有効。自社の学びや振り返り、改善にお役立てください。
2024/04/22
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年4月16日配信アーカイブ】
【4月16日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:熊本地震におけるBCP
2024/04/16
-
調達先の分散化で製造停止を回避
2018年の西日本豪雨で甚大な被害を受けた岡山県倉敷市真備町。オフィス家具を製造するホリグチは真備町内でも高台に立地するため、工場と事務所は無事だった。しかし通信と物流がストップ。事業を続けるため工夫を重ねた。その後、被災経験から保険を見直し、調達先も分散化。おかげで2023年5月には調達先で事故が起き仕入れがストップするも、代替先からの仕入れで解決した。
2024/04/16
-
工場が吹き飛ぶ爆発被害からの再起動
2018年の西日本豪雨で隣接するアルミ工場が爆発し、施設の一部が吹き飛ぶなど壊滅的な被害を受けた川上鉄工所。新たな設備の調達に苦労するも、8カ月後に工場の再稼働を果たす。その後、BCPの策定に取り組んだ。事業継続で最大の障害は金属の加温設備。浸水したら工場はストップする。同社は対策に動き出している。
2024/04/15
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方