2019年の台風19号による千曲川決壊から4年となった13日、大規模な浸水被害を受けた長野市豊野地区で、地元住民らによる「10.13を伝えていく集い」が開かれた。被災した地元住民ら約70人が出席し、1分間の黙とうをささげた。
 式典では荻原健司市長があいさつし、「心の底から安心して過ごせる状況にはまだ至っていない。共に力を合わせて復旧復興に取り組んでいきたい」と述べた。
 当時ボランティア活動に当たった山崎博之さん(42)が講演し、廃棄物の運搬や炊き出しなどの活動を写真や動画で振り返った上で、「被災した人が相談できる所が身近にあることが大事だ」と訴えた。
 浅沼京子さん(66)は自宅の1階部分が浸水した。改修して住んでいるといい、「地域の人に助けてもらった。つながりが増えて前よりも笑顔が増えた」と話した。
 19年10月13日、台風19号による豪雨で千曲川の堤防が決壊。長野市では約4300世帯が浸水し、関連死15人を含む17人が死亡した。 
〔写真説明〕2019年の台風19号被害から4年となり、黙とうする住民ら=13日午後、長野市

(ニュース提供元:時事通信社)