農林水産省が31日発表した2023年産米の検査結果によると、最も品質の良い「1等米」の比率は9月末時点で59.6%と、現行の検査制度が始まった04年以降で過去最低だった。記録的な猛暑による高温障害で、22年産米の同時期と比べ16.2ポイント低下した。
 米粒が白く濁る「白未熟粒」が広範囲に発生し、米どころの新潟や秋田、山形、宮城など11県で1等米比率が10ポイント以上低下した。これまでは10年産米(最終結果は62.0%)が最低だった。
 特に、暑さに弱いコシヒカリの作付面積が大きい新潟は1等米比率が13.5%、同県産コシヒカリに限ると3.6%に落ち込んだ。産地からは「今回の暑さは災害級。誰も経験したことがない」(JA新潟中央会の伊藤能徳会長)との声も上がっている。 

(ニュース提供元:時事通信社)