【ニューヨーク時事】国連環境計画(UNEP、本部ナイロビ)は2日、途上国が気候変動の影響に順応していく「適応」に必要な資金が世界全体で年間1940億~3660億ドル(約29兆~55兆円)不足しているとの試算を発表した。各地で異常気象の被害が相次ぐ中、これまでよりも大幅に資金支援を増やすべきだと訴えた。
 経済力や技術に乏しい途上国では、局地的豪雨や干ばつ、海面上昇といった気候変動の影響に「適応」することが大きな課題となっている。今回の試算を受け、今月末からアラブ首長国連邦(UAE)で開かれる国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)で、支援強化を求める途上国の声が一層高まりそうだ。 

(ニュース提供元:時事通信社)