【シドニー時事】オーストラリア政府は15日に公表したサイバーセキュリティーに関する年次報告書で、中国とロシアが国家的にサイバー攻撃に関与し、豪国内の社会インフラや企業などで被害が深刻化していると警告した。米英豪3カ国の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」の関連情報も標的になる恐れがあると指摘した。
 6月末までの1年間に豪当局に報告されたサイバー攻撃件数は約9万4000件で、前年同期比で23%増加した。報告書は、中国の支援を受けた主体が通信、交通、エネルギーといった重要インフラを侵害したり、ロシア当局がスパイ活動にマルウェア(悪意のあるソフト)を使用したりしていると説明した。 

(ニュース提供元:時事通信社)