【ロンドン時事】国連環境計画(UNEP)は20日公表した報告書で、各国が設定した現行の温室効果ガス削減目標を達成できたとしても、今世紀中に世界の平均気温が産業革命前に比べ最大2.9度上昇するとの試算を明らかにした。上昇幅を1.5度に抑える国際目標を実現するには、気候変動対策を「早急に強化する必要がある」と訴えた。
 報告書によると、温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」に基づく各国の現行目標では、気温の上昇幅は今世紀中に2.5~2.9度に達する見通し。パリ協定が掲げる1.5度に抑えるには、2030年の温室ガス排出量を現行の想定より42%減らさなければならないという。 

(ニュース提供元:時事通信社)