世界気象機関(WMO)は30日、2023年の世界平均気温が、記録のある1850年以降で過去最高になる見通しだと発表した。10月末までのデータで平均気温は産業革命前よりも約1.4度上昇。「1.5度以内」に抑える国際目標の達成に向けた議論に影響を与えそうだ。
 最新分析は、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開幕した国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)に合わせて報告された。
 WMOは、気温上昇を招く温室効果ガスの排出が増え続けており、二酸化炭素(CO2)の濃度は産業革命前に比べて5割増えたと指摘。太平洋赤道域東部の海面水温が上昇する「エルニーニョ現象」の影響で、24年はさらに暑くなる可能性があると警告した。 

(ニュース提供元:時事通信社)