最大震度7を観測し、石川県内で大きな被害をもたらした能登半島地震は、15日で発生から2週間を迎える。同県によると、孤立集落は道路の復旧や住民の移送によって徐々に解消が進み、ピーク時の約3300人から490人に減った。
 死者は14日午後2時時点で、前日から1人増え、災害関連死13人を含め計221人となった。内訳は珠洲市で1人増の99人、輪島市88人、穴水町20人など。連絡が取れない安否不明者は輪島市19人、珠洲市5人の計24人で、警察や消防、自衛隊が捜索を続けている。
 中山間地域や沿岸部では土砂崩れなどで外部からのアクセスが遮断され、一時は4市町24地区で計3345人が孤立状態となった。土砂の撤去などで道路が復旧するなどし、孤立集落の住民は14日時点で輪島、珠洲、能登3市町の15地区490人にまで減少した。
 一方、学校や公民館などの避難所389カ所に約1万9000人が身を寄せている。断水は約5万5500戸に上り、輪島、珠洲、七尾、能登、穴水、志賀6市町はほぼ全域に及ぶ。県道なども依然として36路線89カ所で通行止めのままだ。
 インフラ復旧のめどは立たず、避難生活は長期化を余儀なくされている。県は感染症のまん延、災害関連死の増加を懸念し、ホテル・旅館への2次避難を呼び掛けている。14日時点で、ホテルなど951施設、約2万8000人分を確保し、延べ792人を避難させた。
 県は6市町の被災した県立高校の生徒を対象に2次避難所を設け、15日から金沢市内のホテルで最大70人を受け入れると発表。輪島市も中学生を集団避難させる方針で、各家庭への意向調査で401人のうち250人の同意を得た。白山市内の県施設などを利用する計画で、調整を進めている。
 余震は活発に続いており、気象庁によると、震度1以上の地震は14日午後までに1380回を超えた。最大震度別では6弱が1回、5強と5弱が各7回起きた。 

(ニュース提供元:時事通信社)