【カイロ時事】パレスチナ自治区ガザの保健当局は21日、ガザでの死者が2万5105人になったと発表した。ガザを実効支配していたイスラム組織ハマスは昨年10月、イスラエルを急襲。これを受けてイスラエルは、「ハマス壊滅」を目指しガザへの攻撃を続けており、死者数の増加に歯止めがかからない状態だ。
 イスラエル軍はガザでの「集中的作戦」について、北部では終了し、南部でも「近く終わる」としている。ただ、現地では激しい戦闘が続き、イスラエル軍は21日、前日の作戦で「ガザ北部でテロリスト15人を排除した」と発表。南部ハンユニスでも戦闘員を殺害したほか、大量の武器を発見したと説明した。
 ガザ当局の発表では連日100人以上のパレスチナ人が死亡しており、当局は、死者の7割は女性や子供だと主張している。
 戦闘が長期化する中、イスラエルでは作戦の在り方を巡りネタニヤフ政権と軍部の間に溝が生じているもようだ。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は20日、軍高官4人が同紙に対し、ハマス壊滅とガザで拘束されている人質の解放という政府の目標は「矛盾している」と語ったと報じた。現役の軍高官による政権批判は異例だ。 
〔写真説明〕21日、パレスチナ自治区ガザ南部ハンユニスで、イスラエルの爆撃後に立ち上る黒煙(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)