【ニューヨーク時事】国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチは7日、北朝鮮の人権状況に関する新たな報告書を公表し、新型コロナウイルスが流行した2020年以降、同国が北方の国境に少なくとも約500キロに及ぶフェンスを新設したと指摘した。移動が厳しく制限された結果、市民生活に深刻な影響が出ていると強調した。
 北朝鮮は新型コロナ対策として国境を封鎖。同団体は国境地帯6カ所の衛星画像を分析し、監視所がフェンス付近に計6820カ所設置されたことを確認した。監視所数は19年から23年にかけて約20倍に増加した。こうした「過剰で不必要な措置」により、中国との非公式な貿易を含め、食料や生活必需品の調達が困難となり、生活の困窮が深まっているという。 
〔写真説明〕7日、ニューヨークの国連本部で記者会見する国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチのユン・リナ氏

(ニュース提供元:時事通信社)