【イスタンブール時事】イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘休止に向けエジプトで行われた交渉は7日、成果なく終了し、ハマス代表団はカイロを後にした。イスラエルのネタニヤフ首相は、パレスチナ自治区ガザ全土で軍事作戦を行う決意を表明し、米国など仲介国が目指すイスラム教のラマダン(断食月)までの妥結は厳しいとの見方が強まっている。10日ごろ始まるラマダン中も攻撃が続くかが今後の焦点だ。
 イスラエル軍は「ハマス最後のとりで」とみるガザ最南部ラファでの地上作戦を準備中。国際社会からは約150万人の避難民らが集中するラファへの攻撃回避を求める声が高まっているが、ネタニヤフ氏は7日、「国際的な圧力が高まっている時こそ、われわれは団結する必要がある」と強調。ラファに進軍する方針を改めて示した。
 ロイター通信によると、ガザ休戦に向けた関係国協議は10日に再開する見通し。だが、イスラエルは7日までの交渉と同様、参加を見送るとみられる。AFP通信によれば、米国のルー駐イスラエル大使は7日、交渉に関し「隔たりは狭まってきた。まだ破綻したわけではない」と述べた。 
〔写真説明〕7日、パレスチナ自治区ガザ南部ラファで、イスラエル軍の攻撃で負傷し、治療を受けた住民(右)(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)