【ニューヨーク時事】国連総会(193カ国)は21日、人工知能(AI)の安全性を高め、貧困や気候変動をはじめとする世界規模の課題解決に役立てていく決意を示した決議を議場の総意により無投票で採択した。決議案は米国が提出し、日本や中国など120カ国超が「強い賛意」を示す共同提案国に加わった。
 決議は「安全で安心、信頼できるAIシステム」を目指すとして、人権や基本的自由が守られなければならないと強調。各国にAIの悪意ある利用を控えるよう要請した。
 また、インターネットに代表されるITの恩恵を受けられる人と受けられない人の「情報格差」是正も掲げ、途上国支援を呼び掛けた。ただ、各国で意見に隔たりがある軍事利用に関しては言及しなかった。 
〔写真説明〕21日、ニューヨークの国連本部で、人工知能(AI)に関する総会決議の採択を受けて記者会見するトーマスグリーンフィールド米国連大使(右から2人目)

(ニュース提供元:時事通信社)