2025/04/14
防災・危機管理ニュース
【北京時事】トランプ米政権と貿易戦争を展開する中国が輸出先の多角化を急いでいる。14日に公表された3月の貿易統計によると、最大の仕向け地の米国が輸出全体に占める割合は12.8%と、前年同月(13.1%)から低下。一方、ベトナムやタイ、インドなどの存在感は高まった。
「わが国はこれまで、積極的に輸出先の多角化を推進しており、厳しい外部環境への耐性を強めてきた」。中国税関総署の呂大良報道官は14日の記者会見で、中国からの輸入品に計145%の追加関税を課したトランプ政権をけん制した。
中国の3月の対米輸出は前年同月比9.1%増と好調に推移。ただ、これは対中関税が大幅に引き上げられる4月を控えて駆け込み需要が発生したためとみられ、今後両国の貿易がほぼ途絶えるとの見方も上がっている。
中国は、2017年に発足した第1次トランプ政権が対中経済圧力を強めたことをきっかけに、貿易先の多角化を重視し始めたとされている。同年から24年にかけて、輸出入全体に占める米国の割合は3ポイント低下。対照的に新興国は上昇基調にある。
北京を拠点とする中国メディア関係者は「米国に依存せざるを得ない物品は徐々に減っている」との認識を示した。
〔写真説明〕物流拠点に並ぶ中国メーカーの輸出用電気自動車(EV)=2023年9月、中国・重慶市
(ニュース提供元:時事通信社)

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