2018/02/23
防災・危機管理ニュース

情報処理推進機構(IPA)は22日、中小企業の経営者や従業員を対象に、情報セキュリティ対策を学ぶ学習支援ツール「5分でできる!情報セキュリティポイント学習」を刷新した。中小企業でも利用が増加しているクラウドサービス、スマートフォンなど6テーマを加え、学習テーマを更新。合計25テーマを、1テーマ5分ずつ25日間で一通りの項目を学習できる。利用登録が必要だが、学習利用は無料。
所属する業種によって「建設業・製造業」「卸売業・小売業」の2つ、さらに役職によって経営者・管理者・従業員でコースが分かれ、自分に適した学習内容を選べる。各コースでは、保管、持ち出し、廃棄、事務所 、パソコン管理、パスワード、ウイルス対策、メール、バックアップ、従業者、取引先、事故対策 、ルールなど全25項目を学ぶ。 学習時間は1項目5分程度。25日間で一通りの項目を学習できる。各テーマに受講後に確認テストに回答し、全て正解すると「修了証」が発行され、従業員の学習完了の確認などを把握できる。
今回の改訂では2016年11月15日にIPAが刷新した「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」に対応。中小企業でも利用が増加しているクラウドサービス、スマートフォン、インターネットバンキング、SNSといったウェブサービスなど6テーマを加え、学習テーマを更新した。
経済産業省が主催して2017年12月に開催された「産業サイバーセキュリティ研究会」では、大手企業のサプライチェーンに組み込まれた中小企業のサイバーセキュリティ対策強化などの必要性が指摘されている。一方でIPAが同年3月に発表した調査では、中小企業における情報セキュリティ対策の実施状況の低さが目立ち、また情報セキュリティ対策に取り組まない理由で最も多かったのが「どこからどう始めたらよいかわからない」だった。
■ニュースリリースはこちら
https://www.ipa.go.jp/security/vuln/5mins_point/index.html
(了)
リスク対策.com:峰田 慎二
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