2025/06/09
防災・危機管理ニュース
【カイロ時事】イスラエル軍は9日未明、パレスチナ自治区ガザへ向かっていた人道支援船を拿捕(だほ)し、乗っていたスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんらを拘束した。CNNテレビ(電子版)などが報じた。イスラエル外務省によると、船は「イスラエルに向け安全に航行中」で、乗船者は出身国に送還されることになるという。
CNNが入手した映像には、船上で拘束されオレンジ色の救命胴衣を着用しているグレタさんらの姿が映っている。イスラエルのカッツ国防相は8日、グレタさんらが「(同国と衝突するイスラム組織)ハマスの代弁者」だとして、船のガザ到着を阻止するよう軍に指示していた。
船を運航する団体によれば、支援物資を積んだ船はグレタさんやフランスの欧州議会議員らを乗せて1日にイタリアを出発。しかし、ガザから約190キロのエジプト沖の地中海で拿捕された。
団体幹部は「拿捕は明白な国際法違反だ」と批判した。グレタさんも事前に録画した動画で「(視聴者が)これを見ているということは、私たちはイスラエル軍によって妨害され、誘拐されたということだ」と訴えた。
〔写真説明〕スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん=9日、テレグラムに投稿された動画より(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
緊迫のカシミール軍事衝突の背景と核リスク
4月22日にインド北部のカシミール地方で起こったテロ事件を受け、インドは5月7日にパキスタン領内にあるテロリストの施設を攻撃したと発表した。パキスタン軍は報復として、インド軍の複数の軍事施設などを攻撃。双方の軍事行動は拡大した。なぜ、インドとパキスタンは軍事衝突を起こしたのか。核兵器を保有する両国の衝突で懸念されたのは核リスクの高まりだ。両国に詳しい防衛省防衛研究所の主任研究官である栗田真広氏に聞いた。
2025/06/09
-
危険国で事業展開を可能にするリスク管理
世界各国で石油、化学、発電などのプラント建設を手がける東洋エンジニアリング(千葉市美浜区、細井栄治取締役社長)。グローバルに事業を展開する同社では、従業員の安全を最優先に考え、厳格な安全管理体制を整えている。2021年、過去に従業員を失った経験から設置した海外安全対策室を発展的に解消し、危機管理室を設立。ハード、ソフト対策の両面から従業員を守るため、日夜、注力している。
2025/06/06
-
福祉施設の使命を果たすためのBCPを地域ぐるみで展開災害に強い人づくりが社会を変える
栃木県の社会福祉法人パステルは、利用者約430人の安全確保と福祉避難所としての使命、そして災害後も途切れない雇用責任を果たすため、現在BCP改革を本格的に推進している。グループホームや障害者支援施設、障害児通所支援事業所、さらには桑畑・レストラン・工房・農園などといった多機能型事業所を抱え、地域ぐるみで「働く・暮らす・つながる」を支えてきた同法人にとって、BCPは“災害に強い人づくり”を軸にした次の挑戦となっている。
2025/06/06
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/06/05
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/06/03
-
-
気候変動適応がBCPにもたらすロングスパンの経営観
気候変動への対応として、企業には脱炭素による「緩和策」とともに、悪影響を最小限に抑えつつビジネスチャンスへ転換する「適応策」が求められるようになりました。長期的視点で気候変動のリスクと機会を分析し、経営戦略に融合させる取り組みは、BCPを新たなステージに引き上げる可能性を秘めています。BCPの未来像を聞きました。
2025/05/26
-
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方