【ロンドン時事】英政府は10日、フランス電力大手EDFが計画する英東部サイズウェルC原子力発電所の建設を含む原子力事業への投資方針を発表した。今後3年で同原発に142億ポンド(約2兆8000億円)を新たに投じることが柱。安定供給可能な低炭素電力を拡充し、エネルギー安全保障の強化と温室効果ガス排出量の実質ゼロ化の両立を目指す。
 英国内では1995年以降、原発が新設されておらず、EDFの加圧水型原子炉を除く既存の原発は、老朽化で2030年までに廃止される見通し。政府は同年までにクリーン電力の比率を95%以上に引き上げる方針を示しており、ロシアのウクライナ侵攻を背景にエネルギー安保の重要性が高まる中、原発新設が喫緊の課題となっている。 

(ニュース提供元:時事通信社)