内閣府は3月2日、「北海道・三陸沖後発地震注意情報」の初発表(令和7年12月)を受けて実施したアンケート結果を公表した。自治体や事業者の多くは円滑に対応したとする一方、住民の具体的な防災行動は限定的で、注意情報が十分な行動変容につながっていない実態が浮かんだ。

調査は、注意情報の対象地域である1道6県の182市町村、関係事業者、住民3500人を対象に実施された。

その結果、住民の77%が注意情報を「見聞きしたことがある」と回答し、認知自体は一定程度広がっていることがわかった。一方で、発表を受けて具体的な行動をとった人は限られた。

「枕元に防災グッズを置くなど、すぐに逃げられる態勢をとった」とする特別な備えは8%にとどまった。また、「非常用持ち出し袋の準備・確認」は14%、「食料や水の備蓄・確認」は24%だった。

これに対し、「日頃からの備えがあるため特に何もしていない」が22%、「日頃の備えはないが特に何もしていない」が35%に上り、4割程度は特段の行動を取っていなかった。内閣府は、住民への具体的な防災対応の浸透が課題だとしている。

自治体は、86%が「概ね円滑に呼び掛けができた」と回答。呼び掛けはホームページ掲載(82%)、SNS(71%)、防災行政無線(55%)など複数手段で実施された。

実際の対応では、「職員の連絡体制確保」(72%)、「備蓄の確認」(51%)、「避難所開設手順の確認」(37%)などが多かった。

一方で、市町村の約3割は防災対策推進計画に後発地震注意情報に関する記載がない、あるいは未策定の状態だった。計画を改訂済みの自治体ほど円滑に対応できた割合が高く、事前の計画整備の重要性が改めて示された。

事業者では、指定公共機関の93%が「概ね円滑に対応できた」と回答。一方、指定公共機関以外では58%にとどまり、対応力に差がみられた。

対応内容は「職員連絡体制の確保」(64%)、「施設の点検」(44%)などが中心で、業務への大きな影響があったとする回答は少数だった。