気象庁は8日、石川県珠洲市北東部で1月1日午後4時10分に発生した最大震度7(マグニチュード=M7.6)の能登半島地震について、観測データを精査した結果を発表した。M7.6の地震の直前に付近で2回地震が起きたほか、4時12分に同県志賀町北部沖で最大震度6弱(同町)の地震が起きていたことが判明した。
 4時10分の地震は10分8.3秒にM不明(深さ10キロ)、同9.5秒にM5.9(深さ10キロ)が連発し、同22.5秒にM7.6(深さ16キロ)が発生。地上の揺れは連続しており、まとめて最大震度7(志賀町と輪島市)とされた。
 この結果、珠洲市三崎町小泊や輪島市鳳至町畠田の震度観測点では、震度5強相当以上の揺れが50秒程度続いた。気象庁の下山利浩地震情報企画官は記者会見で、大きな地震では起き得る現象だと指摘した上で、「現地にいる人は揺れが長く続いていると感じたと思う」と話した。
 一方、12分16.6秒には志賀町北部沖の深さ9キロでM5.7の地震が起き、最大震度6弱だったと認定された。
 津波の観測結果では、輪島港の検潮所で高さ1.2メートル以上と発表していたが、正しく観測できていなかったとして取り消した。 

(ニュース提供元:時事通信社)