2024/06/08
防災・危機管理ニュース
東京・秋葉原の歩行者天国で17人が無差別に殺傷された事件は8日、発生から16年を迎えた。現場の交差点では犠牲者を悼み、祈りがささげられた。
目の前で事件を目撃したという茨城県古河市の男性会社員(45)は「この日にここに来ないともやもやする」といい、ほぼ毎年現場を訪れている。この日も交差点に花を供え、じっと手を合わせた。
事件発生直後の現場を見たという横浜市の男性会社員(54)は「すごく物々しかった」と当時を振り返り、「死刑が執行されても変わらない。むなしいだけだ」と話した。
現場付近に勤めるパートの女性(72)は「亡くなった人にも結婚したり家庭を持ったり、未来があったはず。ひどい事件だったので、忘れてほしくない」と語った。
事件は2008年6月に発生。加藤智大元死刑囚=執行時(39)=がJR秋葉原駅近くの歩行者天国の交差点にトラックで突入し、通行人をはねた。さらに、ナイフで無差別に刺すなどして7人を殺害、10人に重軽傷を負わせた。
殺人罪などに問われた加藤元死刑囚は15年2月に最高裁で死刑が確定。22年7月に刑が執行された。事件の背景には周囲への不満や深い孤独感があったとされ、社会を震撼(しんかん)させた。
〔写真説明〕無差別殺傷事件から16年となった東京・秋葉原の交差点=8日午前、東京都千代田区
〔写真説明〕無差別殺傷事件から16年となった東京・秋葉原の交差点で手を合わせる男性=8日午前
(ニュース提供元:時事通信社)
![](/mwimgs/e/f/-/img_ef4999cefc6db0a7217b5c2321e0e97066054.jpg)
![](/mwimgs/d/f/-/img_df0e317aee19da78051c2bd9c1cfd6af69873.jpg)
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
-
3線モデルで浸透するリスクマネジメントコンプライアンス・ハンドブックで従業員意識も高まる【徹底解説】パーソルグループのERM
「はたらいて、笑おう。」をグループビジョンとして掲げ、総合人材サービス事業を展開するパーソルグループでは、2020年のグループ経営体制の刷新を契機にリスクマネジメント活動を強化している。ISO31000やCOSO-ERMを参考にしながら、独自にリスクマネジメントの体制を整備。現場の業務執行部門(第1線)、ITや人事など管理部門(第2線)、内部監査部門(第3線)でリスクマネジメントを推進する3線モデルを確立した。実際にリスクマネジメント活動で使っているテンプレートとともに、同社の活動を紹介する。
2024/07/23
-
インシデントの第一報を迅速共有システム化で迷い払拭
変圧器やリアクタなどの電子部品や電子化学材料を製造・販売するタムラ製作所は、インシデントの報告システム「アラームエスカレーション」を整備し、素早い情報の伝達、収集、共有に努めている。2006年、当時社長だった田村直樹氏がリードして動き出した取り組み。CSRの一環でスタートした。
2024/07/23
-
「お困りごと」の傾聴からはじまるサプライヤーBCM支援
ブレーキシステムの開発、製造を手掛けるアドヴィックスは、サプライヤーを訪ね、丁寧に話しを聞くことからはじまる「BCM寄り添い活動」を2022年度から展開している。支援するのは小規模で経営体力が限られるサプライヤー。「本当に意味のある取り組みは何か」を考えながら進めている。
2024/07/22
-
-
危機管理担当者が知っておくべきハラスメントの動向業務上の指導とパワハラの違いを知る
5月17日に厚生労働省から発表された「職場のハラスメントに関する実態調査報告書」によると、従業員がパワハラやセクハラを受けていると認識した後の勤務先の対応として、パワハラでは約53%、セクハラでは約43%が「特に何もしなかった」と回答。相談された企業の対応に疑問を投げかける結果となった。企業の危機管理担当者も知っておくべきハラスメントのポイントについて、旬報法律事務所の新村響子弁護士に聞いた。
2024/07/18
-
基本解説 Q&A 線状降水帯とは何か?集中豪雨の3分の2を占める日本特有の現象
6月21日、気象庁が今年初の線状降水帯の発生を発表した。短時間で大量の激しい雨を降らせる線状降水帯は、土砂災害発生を経て、被害を甚大化させる。気象庁では今シーズンから、半日前の発生予測のエリアを細分化し、対応を促す。線状降水帯研究の第一人者である気象庁気象研究所の加藤輝之氏に、研究の最前線を聞いた。
2024/07/17
-
-
災害リスクへの対策が後回しになっている円滑なコミュニケーション対策を
目を向けるべきOTリスクは情報セキュリティーのほかにもさまざま。故障や不具合といった往年のリスクへの対策も万全ではない。特に、災害時の素早い復旧に向けた備えなどは後回しになっているという。ガートナージャパン・リサーチ&アドバイザリ部門の山本琢磨氏に、OTの課題を聞いた。
2024/07/16
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方