2015/05/07
防災・危機管理ニュース
IDC Japanは、2015年1月に実施した国内企業592社の情報セキュリティ対策の実態調査結果を発表した。情報セキュリティ投資、情報セキュリティ対策導入状況、情報セキュリティサービスの利用状況、個人情報保護法や情報漏洩対策への企業の取り組みにの現状を調査し、今後の方向性について分析している。
■情報セキュリティ投資は増加傾向、投資を増やす企業と抑制する企業とで二極化
情報セキュリティ投資の増減率の調査では、2013年度と比べ「増加している」と回答した企業が20.6%となり、「減少する」(10.0%)を上回った。2015年度の投資見込みでは、2014年度を上回るとした企業は全体の21.0%で、モバイルセキュリティ対策を投資重点項目としている企業が多いことが判明した。
2015年度の情報セキュリティ投資は増加傾向となるが、セキュリティ脅威の変化に危機感を持って投資を増やす企業と、継続的なセキュリティ投資に対する効果が得にくいことから投資を抑制する企業とで二極化すると推測している。
■情報セキュリティ対策は内部脅威対策に遅れ
脅威管理、アイデンティティ/アクセス管理、セキュアコンテンツ管理など15項目の情報セキュリティ対策について導入状況を尋ねた。ファイアウォール/VPN、PCでのアンチウイルスが7割以上と、外部からの脅威管理の導入が進んでいるが、情報漏洩対策やアイデンティティ/アクセス管理、セキュリティ/脆弱性管理など内部脅威対策の導入は遅れている。
また、標的型サイバー攻撃向け非シグネチャ型外部脅威対策を導入している企業は6割程と、導入過程にあることがわかった。
■被害は産業機器へ拡大、収束時間も長期化
セキュリティ被害は、ウイルス感染被害に遭遇した企業が28.5%と最も多く、ファイルサーバーやWebアプリケーションサーバー、データベースサーバー、POSサーバー、ATMやキオスク端末などの産業機器へ拡大している。被害を発見してからの収束まで24時間を超えた企業の回答率が増加、収束時間は長期化している。セキュリティ被害の発見では、「社員からの報告」と「顧客やパートナーからの通報・連絡」が減少し、「第三者からの通報」の回答率が増加した。
■求められる経営層でのセキュリティ脅威の可視化
セキュリティインシデントは巧妙な攻撃手法によって潜在化し、インシデント量も増大するので、表面化すると事業継続に重大な影響を及ぼす。IDC Japanでは、「セキュリティインシデントの重大性を把握し、迅速な判断を下すため、企業のガバナンス/リスク/コンプライアンスに紐付けてリスク度合いを可視化することが重要である」と述べている。
- keyword
- ITセキュリティ
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/03/31
-
ドンロー主義の顕在化に揺れる世界
アメリカとイスラエルが2月28日、イランへ大規模な軍事作戦を開始。イランは徹底抗戦する構えで、中東全体を巻き込む紛争に発展しました。早期停戦が待たれるも、長期化の可能性も依然濃厚。アメリカ政治に詳しい上智大学教授の前嶋和弘氏に、トランプ政権の思惑と今後の軍事行動に影響を与える要因を聞きました。(インタビューは3月16日)
2026/03/30
-
引き合い急増する「セキュリティソムリエ」
ソフトバンクのグループ企業でIT商社のSB C&Sは2021年から、サイバーセキュリティ市場の多様化に対応するため販売パートナーへの支援活動を展開。商社の情報力・目利き力を生かしてSIerやベンダーの提案力を補強し、その先のユーザー企業へ最適なソリューションを届けています。「セキュリティソムリエ」と銘打った活動のねらいを聞きました。
2026/03/30
-
-
-
-
-
-
-
火事・水害の被災設備に復旧という選択肢
災害復旧専門サービスのベルフォアジャパンは昨年、独自営業による顧客開拓に乗り出しました。これまでは共同出資者の東京海上日動火災保険を窓口としてきましたが、体制変更を機に直接の市場アプローチを開始。BCPの実効性を確保する手段として自社のサービスを訴求する考えです。代表取締役社長の加藤道久氏に今後の市場戦略を聞きました。
2026/03/18







※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方