2026/02/21
防災・危機管理ニュース
【ニューヨーク時事】米企業が効率化を目指し、人工知能(AI)の活用にかじを切る中、将来的な雇用維持が危ぶまれている。英調査機関オックスフォード・エコノミクスは、今後20年間で米雇用の2割について、自動化技術がほとんど、あるいはすべてを担うと試算。特に交通・物流の雇用に打撃を与える可能性があると予想している。
オックスフォードによると、産業別では、交通・物流の6割、製造業の5割、小売業の4割の雇用維持が危険にさらされる見込み。自動運転や、倉庫作業の機械化が進展していることから、「生産性を高める自動化へのシフトの可能性は現実的かつ大きなものだ」と分析した。
インターネット通販最大手アマゾン・ドット・コムが3万人規模の人員削減を決めるなど、AI台頭による雇用への影響はじわりと広がる。
AI導入は、就職前の若年層にも逆風を吹き付ける。国連機関の国際労働機関(ILO)は、特に高度な教育を受けた若年層が「労働市場の参入でより大きな困難に直面する」と警鐘を鳴らす。
一般的に労働スキルが低いとされる新卒者は「空前の就職氷河期」(金融筋)に遭遇している。全米大学雇用者協会の調べでは、2026年の大卒者の就活市場は21年以来5年ぶりの低水準となりそうだ。市場の見通しが良いと回答した雇用主の割合は37%と、前年から10ポイント悪化した。
若年層の雇用環境が冷え込む中、ILOは人間からAIへの置き換えが進み、「(事態は)一層ひどくなるだろう」と警告した。
AIなどの新技術導入には一定の時間がかかるため、オックスフォードは、直ちに雇用崩壊を招くわけではないと分析する。ただ、ニューヨーク連邦準備銀行のウィリアムズ総裁は「AIを使って生産性を高められる人物が求められる」と指摘。訓練と準備がカギを握るとの見解を示している。
〔写真説明〕全地球測位システム(GPS)やカメラ、センサーを搭載し自律走行する配達ロボット=2025年4月、米西部カリフォルニア州ハリウッド(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

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