河川の渇水のイメージ(写真:Adobe stock)

国土交通省は、温暖化による気候変動が、地域の河川などの水資源に影響して渇水をもたらす恐れが高いとして、対策強化に向けた有識者会議を初めて設置する。初会合が17日に東京都内で開かれる。温暖化が河川などに与える影響を評価していくモデルづくりなどが中心的な議題になる。

設置されるのは「水資源分野における気候変動への適応策のあり方検討会」。東京大学大学院工学系研究科教授の沖大幹氏を座長にすえ、学識経験者のほか、東京都や福岡市の水道事業担当者らも加わり計7人の委員が参加する。

影響の「見える化」を議論

同省によると、気候変動の影響で、1日の降水量が1mm以下しか観測されない「無降水日」の日数が増加する一方で、降雪、積雪量の減少などが予測されており、将来的な渇水の深刻化が懸念されている。

このため、各地域で水資源への影響の度合いを評価して、「見える化」するためには、将来の降水量など、どういうデータを用いたモデルが必要かなどを検討していく。今後の対応策を強化していく「入り口部分になる」(同省水資源計画課)という。モデルは、各地域で河川の流域関係者らが水資源の管理、調整や対策を取る際などに活用してもらう考えだ。

温暖化が水資源に及ぼす影響を、国交省は懸念する(写真:Adobe stock)

足元では、2025年度に記録的な少雨により一部の地域で渇水が発生した。昨年夏ごろから少雨が続いた影響は継続しており、西日本を中心とした複数の一級河川が、一部で給水制限などの対策を実施している状態となっている。

同省によると、こうした状況は、4月13日現在で、近畿地方の淀川水系や九州の筑後川水系といった11水系に拡大している。ただ、3月末から降雨量が増えてきた傾向があり、対策が解除された水系もあるという。

新設する検討会では、夏ごろまでに検討内容について一定の取りまとめを行ったうえで、2026年度末に向けて取りまとめ内容をブラシュアップしていく方針だ。