日立製作所が白物家電事業を家電量販大手のノジマに売却する。日立はリーマン・ショック後の経営危機を受け事業構造の変革を進めてきたが、その集大成となる。今後は人工知能(AI)を中心としたITサービスや鉄道を含むインフラなど企業向けの事業に経営資源を集中させる。
 日立は、かつて同社の中核子会社だった日立金属や日立化成を相次ぎ売却。中国勢の低価格攻勢にさらされていた白物家電事業も売却を検討していた。
 今回、国内向けの家電に加え、トルコ企業と合弁していた海外向け家電もノジマへの譲渡が決まった。日立の網谷憲晴執行役専務は21日の記者会見で、売却で得た資金について「成長投資に活用していく」と強調した。
 一方、ノジマの野島広司社長は「日本の製造業の手本になれるなら本望」と、昨年買収したVAIO(長野県安曇野市)の例を挙げて事業拡大に自信を示した。日本の電機大手では東芝も2016年に白物家電事業を中国企業に売却している。電機大手が家電を低収益事業として切り離す中、ノジマが国産家電ブランドをどう成長させられるか注目される。 
〔写真説明〕記者会見で握手するノジマの野島広司社長(右)と日立製作所の網谷憲晴執行役専務=21日、東京都中央区

(ニュース提供元:時事通信社)