2026/05/10
防災・危機管理ニュース
エネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡の実質封鎖が続く中、中東産を中心とした原油の輸送ルートが多様化している。ホルムズ海峡の航行を回避して日本に向かうタンカーが複数確認された。ただ、中東情勢は不安定で、米国やロシアなど調達先の拡大も併せて進められている。
船舶の位置情報サイト「マリントラフィック」などのデータを東大大学院の渡邉英徳教授が分析したところ、5日午前8時時点で、中東や北アフリカから日本に向かうタンカーが計15隻確認された。内訳は原油タンカーが11隻、石油・化学製品輸送船が計3隻、液化天然ガス(LNG)船が1隻で、一部は既に日本に到着した。
出発地点で最も多かったのは、ホルムズ海峡の「外海」オマーン湾沿いにあるアラブ首長国連邦(UAE)のフジャイラ港で、原油タンカーと化学製品輸送船が計7隻航行。同港はホルムズ海峡を通過しない代替ルートの拠点として知られるが、4日にはイランの攻撃により火災が発生したと伝えられた。
また、ペルシャ湾・オマーン湾とはサウジアラビアを挟んで反対側にある、紅海沿いの拠点ヤンブー港を出港した大型原油タンカーも2隻確認された。地中海からスエズ運河、紅海を抜けて日本に向かうタンカーも3隻あり、一部はアルジェリアで貨物を積んだもようだ。
渡邉氏は「4月下旬以降、日本向けの船舶が複数のルートに分散しながら増えている。ホルムズ海峡を通らない、あるいは同海峡外側の拠点を活用した輸送の多重化が進んでいる」と指摘している。
15隻には、ペルシャ湾に取り残された日本関係の原油タンカーで唯一脱出した出光興産系「IDEMITSU MARU(出光丸)」も含まれる。出光丸はスリランカに寄港後、今月23日に名古屋港到着を予定している。
(ニュース提供元:時事通信社)
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/06/05
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/06/02
-
-
-
失われた危機意識を取り戻す災害図上訓練で自分ごと化 ミツバ
どのメーカー系列にも属さず、複数の自動車メーカーや1次サプライヤーに四輪と二輪用の電装部品を供給する独立系のサプライヤーであるミツバ(群馬県桐生市、日野貞実代表取締役社長)。近年、過去に考えられた災害対策が、途絶えつつあった。同社では“自分ごと化”で従業員の危機意識を高めるため、災害図上訓練を実施。参加者の意欲が高まり、対策用の新たな要望が集まるなど、確実な手応えを感じている。
2026/05/26
-
-
-
-
-
顧客の安全と安心をAIと人のアシスタンスサービスで追求
JTBグローバルアシスタンス(東京都千代田区)は、渡航先でのけがや荷物の紛失、言語の壁など、海外旅行に関わるトラブルを包括的にサポートしてきた。昨今では地政学リスクの高まりに応じ、自社の危機管理ソリューションを生かした出張者や駐在員の安全確保にも注力している。創業35年を機に、AIと人間、それぞれの長所を組み合わせたハイブリッド型サービスの展開を目指す。混沌(こんとん)とした時代の中、海外旅行に伴うリスクを低下させ、旅行者の安全をどのように確保するのか。鈴木章敬代表取締役社長に話を聞いた。
2026/05/19






※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方