都内で24日、過去最大規模で開催した。(左:Specteeの村上建治郎さん、右:未来調達研究所の坂口孝則さん

レジリエンス・テック・スタートアップのSpectee(東京都千代田区)は4月24日、サプライチェーンの未来像を展望するカンファレンス「SFX‘26(サプライチェーン・フューチャー・エクスペリエンス)」を開催した。現地会場とオンライン配信によるハイブリッドを合わせ、1,200人以上が参加。盛況のまま終了した。 

SFX‘26は、8つのセッションで開催。同社代表取締役CEOの村上建治郎さんのセッションでは、まず企業のサプライチェーンの課題を挙げた。「サプライチェーン全体の見える化がリスク管理につながるが、確認できるのは上流のサプライヤーのみで8割は見えていない。見えないリスクは防止できない」と説明する。「とはいえ、サプライチェーンの構造は複雑化している。全てのつながりを把握し、リスクを見つけ出すのは人間では難しい」と続ける。村上さんは「各サプライヤーの拠点からリスク情報を収集し、分析する工程はAI技術で解決する。AIで可視化したデータを、サプライチェーン全体に共有することで強靭化を実現できる」と説いた。 

未来調達研究所の、経営コンサルタントである坂口孝則さんが登壇したセッションでは、「競争優位を確立する戦略的サプライチェーン強靭化」と題して、村上さんと対談を行った。坂口さんは、「企業の調達地選定は、従来は価格優先で調達地を選定してきた。昨今はレジリエンス確保を優先している」と変化を解説。また「複数地域・国で生産体制を確保するマルチ・ショアリングを進めることで、企業は強靭性と柔軟性を向上できる」と伝えた。 

最後のセッションでは、ローランド・ベルガーパートナーの小野塚征志さんが登壇。独自講演を行った。「サプライチェーン・レジリエンスの本質」と題し、自然災害や地政学、経済などの観点から考える、レジリエンス強化のためのリスクマネジメントを紹介した。「調達部門だけで解決できる問題ではなく、全ての関係部門で経営課題として認識し、一丸となって取り組むことが大切だ」と話した。 

同カンファレンスのアーカイブは5月31日まで公開中。現在は、アーカイブ配信のみの参加申し込みも受け付けている。