出典:Seek Thermal(https://www.thermal.com

日本でも20年ほど前から、サーマルカメラ(熱画像カメラ)消防現場で活用されているが、本来、人命検索の目的で導入されたにもかかわらず、現在は、ほとんど残火処理にしか使われていない消防本部が多い。

価格も機種によっては200万円以上と、非常に高価な物が多く、壊したら大変ということで使わなかったり、重くかさばり、使い勝手が悪いほか、操作や設定、画像の判断に馴れるのに時間がかかるため、結局あまり使わなくなったという声をよく聞く。

また、隊に1台しか、サーマルカメラが配置されていないため、空気呼吸器着装状態で屋内進入した時に指摘したい箇所を仲間と確認を取り合うのが大変というわずらわしさがある。

このたび、ロサンぜルス市消防局が一度に、1000個のサーマルカメラ(Seek Thermal社のReveal FirePRO)を現場隊員用に導入した。その理由は、特に火災現場活動では必需品であることはもちろん、他のサーマルカメラよりも破格の799ドル(約9万円)にも関わらず、シンプルな3つの操作(火災覚知モードと要救助者特定モード、自動の選択)のみで、現場活動が迅速、かつ、確実に行えること。
※Reveal FirePROの日本での販売価格は米国からの送料、通関税、手数料、その他(動作テスト、パッケージ)を含めると13万円前後が相場と言える。

何よりも世界初の開発当初から現場の消防士の意見を取り入れ、火災から自然災害まで、すべての消防現場で活用できるように開発されたことと、サイズ、性能、価格などが手頃で、複数の隊員がサーマルカメラを使えるようになったのが、最大の特徴である。

複数の者が持つことのメリットより初動から携行し易くなっていることが大きな導入のきっかけとなったそうだ。

Los Angeles Fire Department Deploys New Hand-Held Thermal Imaging Cameras(出典:YouTube/LAFD)

Seek Thermals社のReveal FirePROの特徴としては
・電源スイッチを入れてからの起動が他と比べものにならないほど早い。
・センサーが320ミリ×240ミリ(7万6800ピクセル)と大きいため、360度サイズアップ時に素早く、簡単に十分な情報が得られ、静止画の撮影も可能。
・画角も32度と広角であり、要救助者を探すときに何度もパン(左右に振る)の必要が無い。
・防塵、防水(最大1メートル)であるため、放水時にも使える。
・カラーで温度認識が可能。
・耐熱ガラス、耐熱ボディを使用。落下などの耐ショックにも優れている。
・300ルーメンのフラッシュライトが付いているため濃煙内を見渡せる。
・1回の充電で約3.5時間使用可能。
・USBポートで簡単に充電できるため、消防車のシガーソケットでもチャージ可能。
・携帯電話くらいの大きさのため軽くてかさばらない。
・3つのモード(火災、救助、自動)で現場状況に応じて素早く活用できる。
・マイナス20~プラス550度まで感知可能で、解析スピードが速い。
・4ギガバイト、4000枚の撮影画像を内蔵ドライブに保存可能。
・180センチメートルの物体を約600メートルから感知できるため、ヘリからの捜索にも活用できる。
・はしご車上からの隣接建物等の延焼状況確認も可能。
・火災現場内等からの緊急脱出時にも避難経路の特定に活用できる。
・電気火災や機械火災や交通救助、原子力災害にも活用可能。
・カメラの背部にDリング、伸縮自在ストリングが付いているため呼吸器の肩バンドや縛帯にも簡単に装着でき、活動時の落下による紛失予防になる。
・保証は2年間。
・価格が従来のサーマルカメラよりも安く、また、性能は現時点では最高ランクが付けられている。

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