防災庁の発足を前に、石破茂前首相は1日までに、時事通信のインタビューに応じた。防災庁創設を提唱した石破氏は「(防災の)知識や経験の伝承・蓄積ができる省庁が必要だ」と強調。事前防災や災害対応の強化に向け、自治体の首長や職員の教育を充実させるよう訴えた。
 防災庁の前身の内閣府防災部門は、国土交通省や厚生労働省などからの出向者で構成し、2年ほどで人が入れ替わるため、石破氏は「知識や経験の蓄積・伝承ができない」と説明。ノウハウの蓄積や専門人材の育成が防災庁の重要な役割になるとの認識を示した。
 その上で、「知見がある首長であれば、的確な指示が出せるし、SNSでどんな偽情報が出ようと、正確な情報を発信できる」と指摘。政府が設置を検討している「防災大学校(仮称)」で、首長や職員向けの研修を充実させるべきだとの考えを示した。
 また石破氏は、日本の災害対応について「(1923年の)関東大震災の時とほとんど変わらない。まっとうな国で、体育館で雑魚寝している国は見たことがない」と主張。避難生活の環境を改善するため、トイレ・キッチン・ベッド(TKB)の計画的な備蓄や、ボランティアの組織化を求めた。 
〔写真説明〕インタビューに答える石破茂前首相=10月27日、東京都千代田区

(ニュース提供元:時事通信社)