急に目立ち始めた個人情報の漏えい(イメージ/Adobe Stock)

今年4月、Anthropic社が発表したAIモデル「Claude Mythos Preview」が大きな話題になりました。ソフトウェアの脆弱性を見つけ出し、攻撃手法を組み立てる能力が極めて高いとされ、同社は一般公開を見送りました。

現在の利用は「Project Glasswing」という枠組みのもと、大手ITベンダーや重要インフラ事業者など限られた組織に絞られています。6月には対象が15か国超・約150組織に広がり、日本政府や国内の大手金融機関もアクセス権を得たと公表されています。

AIによる脆弱性発見の加速は、既に公表件数や修正対応の増加という形で表れ始めています。たとえば、Microsoft が自社製品向けに発表した脆弱性関連の修正プログラム件数は、今年に入って急増しています。

2020年代は年間1000件前後で推移してきましたが、2026年は9月までの累計で、すでに前年の2倍を超えています。このペースが続けば、年間では前年の3倍前後に達する可能性があります。これまで優秀な技術者が時間と労力をかけて探していた脆弱性が、AIによって短期間に大量に発見されるようになりました。ベンダーもAIを活用して修正を急いでいます。

皆さんの会社では、ベンダーが発信している脆弱性情報をキャッチできているでしょうか。さらにそれを自社の対策に活かせているでしょうか。

私自身の実感として、夏以降、サイバー攻撃による被害を聞く機会が急に増えました。相次ぐ情報漏えいの発表に、個人情報保護委員会も10月7日に、大規模な漏えい事案を踏まえた注意喚起を事業者向けに出しています。