2023/07/23
防災・危機管理ニュース
ロシアの侵攻下にあるウクライナ東・南部で22日、ロシア軍とウクライナ軍のクラスター弾によるとされる砲撃があり、双方の従軍記者らが死傷した。反転攻勢を続けるウクライナ軍は、米国が提供したクラスター弾の使用を開始。ロシアもこれまで通り使う姿勢を鮮明にしており、犠牲者拡大に懸念が強まっている。
クラスター弾は、多数の子弾を広範囲にまき散らす殺傷力の高い爆弾。不発弾で民間人が巻き込まれる恐れから「非人道兵器」とされているが、ロシアもウクライナもクラスター弾禁止条約に加わっていない。
東部ドネツク州でゼレンスキー政権が支配するドルジキウカでは22日正午(日本時間同日午後6時)すぎ、訓練施設がロシア軍のクラスター弾の標的となり、ウクライナ兵1人が死亡。取材していたドイツの放送局ドイチェ・ウェレ(DW)映像記者1人を含む数人が負傷した。
DWによると、現場は前線から約23キロ。一緒にいて無事だった同僚記者は「射撃訓練を撮影中に突然、爆発音が聞こえた。ウクライナ軍がクラスター弾と確認した」と話したという。
一方、ゼレンスキー政権が奪還を目指す南部ザポロジエ州の前線に当たるピヤティハトキでは、やはり22日正午(同)ごろ、ロシア軍を従軍取材する記者団がウクライナ軍の砲撃に巻き込まれた。国営ロシア通信の記者1人が死亡し、政府系紙イズベスチヤの記者を含む3人が負傷した。
(ニュース提供元:時事通信社)
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