秋田県能代市の宇宙航空研究開発機構(JAXA)能代ロケット実験場で7月、新型の固体燃料ロケット「イプシロンS」第2段の地上燃焼試験中に起きた爆発事故について、JAXAは26日、輸送中の振動で推進薬や断熱材が損傷し、異常燃焼につながった可能性があるとの見方を示した。同日開かれた文部科学省の専門家部会に報告した。
 イプシロンSは、全長約27メートルの3段式固体燃料ロケット。外側を覆う構造材の中に、断熱材に包まれた推進薬が充填(じゅうてん)されている。
 JAXAは、何らかの理由で推進薬や断熱材が損傷し、異常燃焼して爆発につながったと推定。内部にある着火装置の金属部品が溶融、飛散した可能性と、輸送時の振動で推進薬や断熱材が外側の構造材とこすれて損傷した可能性を挙げた。 

(ニュース提供元:時事通信社)