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危機管理白書2025年版
2024/12/17
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再考・日本の危機管理-いま何が課題か
反グローバリズムの台頭による混沌
ルールが本来の目的を逸脱し独り歩きをすることのリスクを考えてきました。その最大の事案は、いわゆるグローバルルールでしょう。たとえ自国に不利でも逸脱すれば国際社会の圧力を受ける。ただ、昨今は自国益最優先の動きが広がり、その象徴的存在のトランプ氏が米大統領選で再選、これまでのグローバルルールを見直す必要が出てきています。
2024/12/16
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「安定」の時代が終わる
冷戦が終わって30余年。グローバル経済のもとで築き上げられてきた「安定」が崩れつつあります。安全保障上の対立、国家間のイデオロギー争い、パワーバランスの多極化、地政学リスクの高まり――。この混沌を企業はどう生きるのか。2024年の世界情勢を振り返り、来る2025年を展望します。また、今年二重被災に見舞われた能登半島が日本の防災に投げかける問題を考えます。
2024/12/05
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再考・日本の危機管理-いま何が課題か
企業にも巣くう「慣性の法則」という病理
緊急事態で看過できない状況に追い込まれ、暫定的な対処が必要になることはままあります。ある意味仕方ないことですが、それでもその対処が妥当であったかの事後検証は不可欠でしょう。残念ながら、コロナ禍のような大きな緊急事態においても、この事後検証が行われているとはいえません。本来どのような事後検証が行われるべきかを考えます。
2024/11/30
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リスク総括2024
2024年は、ウクライナ・ロシア情勢に加え、中東情勢の悪化、トランプショックなどに起因する、インフレの加速、サプライチェーンの混乱など、さまざまな課題が浮上した年でした。また、生成AIの急速な普及や自然災害の激甚化・複合化など、従来の知見が通用しないリスクが顕在化した年でもありました。本セミナーでは、今年の出来事を振り返りつつ、さらに不透明感が増すであろう2025年に向けた危機管理やリスクマネジメントの見直しのポイントを考えます。
2024/11/18
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再考・日本の危機管理-いま何が課題か
コロナのリスクを逆に高めたPCRルールの妄信
物理的事実である安全と精神的心情である安心は、拠って立つベースが違います。本来、安心を得るには安全であることが大前提。しかし、安全を度外視して安心だけを追求する風潮が生まれ、そのためのルールができ、妄信的に運用される結果、かえってリスクが高まる事態が起きています。コロナ禍のPCR検査ルールを例に語ります。
2024/11/15
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再考・日本の危機管理-いま何が課題か
効果と関係なしに外せなくなったマスク
コロナ禍の緊急事態宣言下、感染拡大防止の名目でさまざまなルールが普及しました。しかし当時の情報環境は、マスメディアの恐怖煽り一色に染まり、異論を許さない状況。偏向した情報にのっとって策定されたルールに唯々諾々と従うことで、社会的な弊害や混乱が多く発生したのではないでしょうか。このことを、マスクルールをもとに考えます。
2024/10/31
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再考・日本の危機管理-いま何が課題か
形式化したガイドラインが同調圧力を助長する
本来、目的さえ浸透すればガイドラインやルールなどむしろ邪魔。しかし、多くの人は「具体的に何をやればよいのか」と、詳細な指示を求めるのが現実です。この思考停止状態がまん延すると、ルールは形骸化し、アリバイづくり的な「やっている感」が横行、偽装実行につながっていくでしょう。社会に横行する形骸化したルールの、その本質を考えます。
2024/10/15
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再考・日本の危機管理-いま何が課題か
ルール至上主義が社会の秩序を乱す
法規制、ガイドライン、さまざまなルール、これらを守ることは安全で平穏な生活の基盤です。しかし、それらがなぜ必要とされ、何を実現しようとしているのかを見失うと、むしろリスクが増大することはあまり知られていません。実際、理由や目的を見失ったルール至上主義の事例は世の中に多くあります。今回から、その弊害を考察していきます。
2024/09/30
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Q&Aで解説 実務課題の超ヒント
「危機時の広報はどう連携する?」「DXで危機管理担当者の不足は解消する?」など、企業の危機管理担当者はさまざまな疑問を抱えながら業務にあたっています。本紙はこの半年間で聞いた読者の声を「Q(Question)」として集約、危機管理に詳しいコンサルタントに提示して「A(Answer)」をもらいました。実務課題の超ヒント、リスク管理・危機管理編の後編です。
2024/09/24
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再考・日本の危機管理-いま何が課題か
南海トラフ地震臨時情報の大失策
この夏、筆者視点で大失態と感じる事案が発生しました。それは南海トラフ地震臨時情報にかかる政府の対応であり、またそれを受けた周辺の反応です。つまり、危機コミュニケーションの大失策。ある意味、日本の危機管理における最大のウイークポイントにも思えます。今回は、あえてこの件に言及します。
2024/09/17
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Q&Aで解説 実務課題の超ヒント
「危機管理のマニュアル類が複雑すぎる」「キャリア採用のリスクマネジメント担当者が現場の声を吸い上げていない」など、本紙はこの半年間で聞いた読者の声を「Q(Question)」として集約、危機管理に詳しいコンサルタントに提示して「A(Answer)」をもらいました。危機管理の難問・疑問、その答えは――。防災・BCP編に続き、リスク管理・危機管理編をお届けします。
2024/09/16
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海外における安全対策・安全管理の重要性
暴力的なデモが起きると業務環境はどうなる?
海外では政治や経済、社会問題等さまざまな理由を背景に暴力的なデモが起き得ます。その影響は直接的な暴力だけでなく、政府による外出禁止令の発令、通信環境の悪化、犯罪の増加など多岐にわたります。渡航者はどう安全を確保し、業務を継続すればよいでしょうか。7月から8月にかけて起きたバングラデシュのデモを例に検討します。
2024/09/12
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【Lesson5(4講義)】危機管理広報の基本
事故や不祥事、災害などの危機発生時に、企業として、社内外への広報の役割が果たせるような「体制」が構築できるよう、リスクコミュニケーションやクライシスコミュニケーションの基本、ダイバーシティによる人々の価値観の変化、危機発生時の対応方法、平時にできる準備と訓練方法などを、具体的な事例などを通じて学びます。解説者は、広報&危機管理広報コンサルタントの宇於崎 裕美氏です。
2024/09/10
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人権尊重という企業責任
安い労働力を求めて開発途上国に次々と生産を移転してきた結果、世界中に伸びて全体の把握ができなくなったサプライチェーン。いまそこに「人権」というリスクが突き付けられています。低コスト調達という一面の正義が生み出した、強制労働・児童労働という不義。ジレンマを抱えつつも、企業による人権尊重の取り組みは始まりました。先行する海外の動きと日本企業の状況、実践活動のポイントを紹介します。
2024/09/05
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再考・日本の危機管理-いま何が課題か
グローバル同一化の弊害から脱せよ
かつて「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と称された日本のモノづくり。その背景にはトヨタのカイゼンに代表される現場活動がありました。が、グローバル社会の進展によっていつの間にか部分最適思考がはびこり、活動自体が目的化していったと筆者は思っています。何をどう間違えたのか、そこからどう脱すればよいのか。個人的な意見を開陳します。
2024/08/30
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サイバーアタックを想定したシナリオ型BCP演習の企画・運営手法
「座学とワークショップで学ぶリスク対策研修」はBCPと危機管理の専門メディア「リスク対策.com」が選りすぐりの専門家と共同して企画したオリジナルの研修です。一方的な講義だけではくみ取りにくい実践的な気付きを、グル―プ学習などを通して、他業界・他社などの多様な視点を交えることで得ていただくことに重点をおいています。本研修では、「サイバーアタックを想定したシナリオ型BCP演習」の実践を通して 効果的な演習の組み立て方から実施方法までを学びます。
2024/08/27
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実務課題の超ヒント 防災・BCP編その2
「BCPに対する経営層の意欲を高めるにはどうすればいい?」「BCP訓練にコンサルタントの協力は必要?」など、危機管理には悩みが尽きません。本紙はこの半年間で聞いた読者の声を集約、代表的な「Q(Question)」を設定し、危機管理に詳しいコンサルタントに提示して「A(Answer)」をもらいました。危機管理の難問・疑問、その答えは――。
2024/08/15
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再考・日本の危機管理-いま何が課題か
部分最適思考という脅威に立ち向かう術
相手が部分最適を追求してきても、あくまで全体最適思考を曲げない。そうはいっても、部分最適思考に支えられたケンカ交渉術の浸透力は強力です。外堀が埋め尽くされ、さらに身内から反発を受ける場合もあるでしょう。それでも、長い目で見れば全体最適こそが自己と組織の最大利益。今回は、相手のケンカ交渉術に気付いた場合の対処について論じます。
2024/08/15
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実務課題の超ヒント 防災・BCP編その1
「従業員の災害ボランティア活動にルールは必要?」「家庭防災への支援はどこまでやればいい?」など、危機管理には明確な答えが存在しないケースが少なくありません。本紙はこの半年間で聞いた読者の悩みを集約、代表的な「Q(Question)」を設定し、危機管理に詳しいコンサルタントに提示して「A(Answer)」をもらいました。危機管理の難問・疑問、その答えは――。
2024/08/05
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再考・日本の危機管理-いま何が課題か
日常化するケンカ交渉術と対峙する処方箋
一般社会でみなが全体最適を目指して交渉するというのは理想論で、実際は自己の利益優先の部分最適を目指しているケースが多いものです。かといって、その状況を容認しているだけでは負のスパイラルから抜け出すことができません。今回はケンカ交渉術が日常にどう浸透しているのか、それによってリスクがどう増大しているのかを論じます。
2024/07/30
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BCPの実効性を高める演習の企画・運営講座
「座学とワークショップで学ぶリスク対策研修」はBCPと危機管理の専門メディア「リスク対策.com」が選りすぐりの専門家と共同して企画したオリジナルの研修です。一方的な講義だけではくみ取りにくい実践的な気付きを、グル―プ学習などを通して、他業界·他社などの多様な視点を交えることで得ていただくことに重点をおいています。本研修では、「ワークショップ型演習」の実践を通して 効果的な演習の組み立て方から実施方法までを学びます。
2024/07/29
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再考・日本の危機管理-いま何が課題か
交渉に「勝った」ことが日本を追い詰めた
前回、部分最適のケンカ交渉がリスクを増大させると述べました。今回はその具体例を、筆者の解釈もまじえ、歴史的事実をもとに論じます。それは、日露戦争におけるポーツマス条約交渉とその後の日比谷焼き討ち事件、桂・ハリマン協定破棄までの一連の流れ。部分最適の交渉と選択が日本を存亡の危機に向かわせる分岐点になったと考えるからです。
2024/07/12
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海外における安全対策・安全管理の重要性
不慣れな土地でもっともらしいセリフ、見破れるか?
日本では高齢者を狙った特殊詐欺の被害が数多く報じられていますが、海外の、一般的に犯罪が少ないとされる国においても、現地事情に詳しくない外国人を狙った各種詐欺が報告されています。社会情勢に応じてさまざまな詐欺が編み出されるなか、海外出張者や駐在員が被害にあわないよう、よくある手口や最新の手口を紹介します。
2024/07/08
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増大するシステムリスクと求められる危機管理
システム障害に起因するインシデントが連日報道されています。DXが進展している昨今、業務システムが止まったときの影響は大きく、主力商品や主要サービスを提供できなくなるようなケースが少なくありません。被害の拡大を食い止めるために何が必要か、どのような危機管理が求められているのか。神戸大学大学院工学研究科の森井昌克特命教授に解説いただきます。
2024/07/03