他人事から自分事へ
第2回 「マニュアル通り」では太刀打ちできない危機への備え方
八重澤 晴信
医療機器製造メーカーで39年の実務経験を持つ危機管理のプロフェッショナル。光学機器の製造から品質管理、開発技術を経て内部統制危機管理まで経営と現場の「翻訳者」として活躍。防災士として国連グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパンDRR分科会幹事も務める。
2025/06/16
現場実務者が失敗と成功から紡いだ本物の危機対応
八重澤 晴信
医療機器製造メーカーで39年の実務経験を持つ危機管理のプロフェッショナル。光学機器の製造から品質管理、開発技術を経て内部統制危機管理まで経営と現場の「翻訳者」として活躍。防災士として国連グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパンDRR分科会幹事も務める。
訓練が「面倒な行事」から「行動を変える原体験」に変わる瞬間があります。
この記事では、現場で身をもって学んだ教訓をもとに、実際の危機に立ち向かうための「生きた知恵」をお伝えします。机上の理論ではなく、失敗と成功の両方を経験した現場実務者として言えるのは、危機への備えとは「完璧なマニュアル」ではなく「考える現場」を作ることなのです。
正直に言えば、きれいな組織図や立派な計画書よりも、「なんかおかしいぞ」と気づける現場の感覚、「この状況ならこう考えよう」という共通の判断軸、そして「わからないことは素直に言える」風通しの良さの方が、実際の危機では何倍も役立ちます。熊本地震で直面した状況はマニュアルに書かれていない状況の連続でした。「何が足りなかったか」を痛感したこの経験が、後の大阪北部地震や北海道胆振東部地震での成功につながったのです。
熊本地震から始まり、大阪北部地震、北海道胆振東部地震、2023年のスーパー台風、そして2020年からのCOVID-19パンデミックまで—さまざまな危機対応の経験から気づいたのは、危機の種類は違えども「マニュアル通りでは太刀打ちできない」という共通点です。特にCOVID-19は、既存の感染症対策マニュアルが全く通用しない未知の危機でした。 あなたの組織は「想定外」に本当に備えられていますか?
この記事では、「べき論」ではなく、血と汗で学んだ現場からの声をお届けします。失敗から学び、成功につなげた実体験の記録です。特に、4月から新たに危機管理担当になった方々の不安に寄り添い、現場目線での具体的な備え方をお伝えします。
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