2025/06/18
防災・危機管理ニュース
日本政府観光局が18日発表した5月の訪日外国人数(推計値)は、前年同月比21.5%増の369万3300人と、5月としては過去最多を更新した。祝日を利用した来日に加え、クルーズ船の寄港などにより、中国や台湾、米国からの旅行客が全体を押し上げた。一方で、日本で地震が発生するとの情報がSNSで拡散された香港は、2桁減と大幅に減少した。
1~5月の累計も1814万100人と、過去最高だった前年同期の1464万1780人を上回った。
国・地域別では、韓国が11.8%増の82万5800人でトップ。次いで中国が44.8%増の78万9900人、台湾が15.5%増の53万8400人、米国が26.3%増の31万1900人と続いた。香港は、11.2%減の19万3100人にとどまった。
秡川直也観光庁長官は同日の記者会見で「他の地域が(5月や単月として)過去最高の中で、減っているのは香港だけだ」と指摘。既に観光局の香港事務所を通じて、旅行を判断する際は公的機関の科学的な情報を参照するようSNSで発信していると説明した上で、必要に応じて情報発信を強化する考えを示した。
また、5月に海外に出国した日本人数(推計値)は、大型連休に伴う出国者増加などを反映し、前年同月比14.3%増の107万6800人となった。3月末のミャンマー大地震によりタイへの渡航者は減少が続いた。
〔写真説明〕東京・渋谷にあるディスカウント店「ドン・キホーテ」の免税カウンターで支払いをする観光客=4月21日(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

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