九州と中国地方は10日、日本海側に延びる前線の影響で大雨になる所があり、明け方に長崎、熊本両県で線状降水帯が発生した。島根、鳥取両県では同日午後3時ごろまで線状降水帯が発生する恐れがある。気象庁は土砂災害や低地の浸水、河川の増水に厳重な警戒を呼び掛けた。
 広島県大竹市では午前7時5分すぎまでの1時間に79.0ミリの非常に激しい雨が降り、長崎県南島原市・口之津では午前8時10分までの6時間雨量が257.5ミリに上った。いずれも地点ごとの観測史上最多記録を更新した。熊本県宇城市・三角では午前10時20分までの6時間雨量が177.5ミリとなり、9月の最多記録を更新した。
 前線は11日にかけて東・西日本の太平洋側へ南下し、大気の不安定な状態が続く見込み。広い範囲で急な強い雨や突風、落雷、ひょうに注意が必要という。
 11日正午までの24時間予想雨量は多い所で、九州南部180ミリ、中国120ミリ、関東甲信と北陸、九州北部100ミリ、北海道80ミリ。 

(ニュース提供元:時事通信社)