先進7カ国(G7)財務相は9日までにオンライン会合を開き、レアアース(希土類)など重要鉱物のサプライチェーン(供給網)の多様化に協力して取り組むことを確認する共同声明を公表した。声明は、中国からの供給途絶リスクを念頭に「単一供給源への依存を減らし、経済の強靭(きょうじん)性を強化するため協力し続ける」と明記した。
 会合は日本時間8日夜に開催。産出国のオーストラリアやチリに加え、韓国やインドなどG7以外の国も参加した。月内にも再び会合を開き議論を続ける。
 レアアースの世界生産の大半を中国が握る中、声明は「重要鉱物の供給網を混乱させる非市場的政策・慣行の利用が、世界経済に重大な悪影響を及ぼし得ることに同意した」と表明。会合後に記者団の取材に応じた片山さつき財務相は「人権や環境などの基準を軽視し、価格競争力を得た重要鉱物が市場で独占的な地位を占めることは決してあってはならない」と主張したと明らかにした。 
〔写真説明〕先進7カ国(G7)財務相のオンライン会合に臨む片山さつき財務相=8日夜、財務省(同省提供)

(ニュース提供元:時事通信社)