【ジャカルタ時事】インドネシア国家災害対策庁によると、11月末に西部スマトラ島を襲った豪雨による死者が13日、1006人となった。被災者の避難生活が長期化する中、依然として200人余りが行方不明のままだ。
 プラボウォ大統領は12日、発災後3度目となる被災地視察を実施した。スマトラ島北部アチェ州の避難所を慰問した後、「足りないものがあったとしたら申し訳ない。私たちも懸命に取り組んでいる」と語った。
 環境団体などは、森林伐採や土地の開拓が洪水被害の拡大に拍車を掛けたと指摘している。プラボウォ氏も視察の際「無差別に木を伐採すべきではない」と訴えた。
 政府は関連が疑われる事業者の調査に着手し、一部に操業の一時停止を命じた。有力紙コンパスによると、2024年までの30年余りにわたり、被害が大きかったアチェ、北スマトラ、西スマトラの3州で毎年平均、東京ドーム約7760個分に当たる約3万6300ヘクタールの森林が消失している。 
〔写真説明〕12日、インドネシア西部スマトラ島北部のアチェ州の避難所で被災者を見舞うプラボウォ大統領(中央)(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)