2025/12/22
防災・危機管理ニュース
【バンコク時事】タイとカンボジアの国境紛争を巡り、東南アジア諸国連合(ASEAN)は22日、議長国マレーシアの首都クアラルンプールで臨時外相会合を開く。今月に戦闘が本格的に再燃して以降、タイとカンボジアの外相が初めて顔を合わせる場となり、戦闘停止に向けて道筋を付けられるかが焦点となる。
会合にはタイのシーハサック外相、カンボジアのプラク・ソコン副首相兼外相が出席する予定。マレーシアのアンワル首相は17日、「まず戦闘を停止し、中長期的な視点から解決を目指したい」と述べ、ASEANとして停戦を要請する考えを示した。見通しについては「慎重ではあるが楽観的だ」と語った。
タイとカンボジアは7月、未画定の国境地帯で武力衝突。その後、米国や中国などの仲介で停戦を受け入れ、10月26日にトランプ米大統領の立ち会いの下で和平合意を締結した。
しかし、タイは11月10日に地雷で兵士が負傷したことを理由に合意の履行停止を表明。今月8日には「カンボジア軍による攻撃」への報復措置として、タイ軍がカンボジア領内を空爆し、戦闘が再び激化した。8日以降にタイでは少なくとも21人、カンボジアでは19人が死亡し、AFP通信によると、50万人以上が避難を余儀なくされている。
戦闘再燃を受け、米国と中国も事態収拾に動いた。中国外務省によると、王毅共産党政治局員兼外相は18日、タイ、カンボジア側とそれぞれ電話会談し、「(戦闘)継続は双方にとって無益であり、ASEANの結束にも悪影響を及ぼす」と伝えた。ルビオ米国務長官も19日、シーハサック氏と電話会談。ロイター通信は、ルビオ氏が事態沈静化と停戦を求めたと報じた。
停戦に関し、タイは「カンボジア側が攻撃を開始したため、先に停戦を公式に発表しなければならない」と主張。一方、カンボジアは「タイが直ちに敵対的行動を停止し、軍を撤退させる必要がある」と反発しており、外相会合で歩み寄りがみられるかは予断を許さない状況だ。
〔写真説明〕20日、タイ軍の空爆で破壊されたカンボジア北西部の橋(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/01/13
-
-
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/01/05
-
年末年始にサイバー攻撃は約2倍以上増加する
サイバー攻撃のリスクは、平日よりも休日に高まる傾向がある。デジタルデータソリューション株式会社(東京都港区)の調査によると、年末年始にはサイバー攻撃が約2倍以上に増加することが明らかになっているという。
2026/01/04
-
能登半島地震からまもなく2年
能登半島地震からまもなく2年。災害対応の検証も終盤に入っています。浮上した課題を反映し、災害関連法も変わりました。来年はこれらの内容をふまえた防災・BCPの見直しが加速しそうです。発災直後から被災地を調査し、石川県の初動対応を振り返る検証委員会の委員も務めた金沢大学准教授の青木賢人氏に防災・BCP強化の方向を聞きました。
2025/12/25
-






※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方